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こころの洗濯
マレーシアにはこれまで、クアラルンプール空港での乗り継ぎの際に数回立ち寄っただけでしたが、振り返ると、もっと早く入国して観光しておけばよかったと感じます。今回、初めてしっかりとマレーシアに滞在し、その魅力を肌で感じることができました。
まず驚いたのが、クアラルンプール空港の規模と雰囲気です。まるでショッピングモールのように充実していて、到着直後は方向が分からなくなるほど広大でした。空港からホテルまでは、普段タイでもよく利用しているGrabを使いました。エアポートタクシーよりも安く、乗車前に料金や目的地が分かるので安心です。本当は電車にも乗ってみたかったのですが、それは次回の楽しみに取っておくことにしました。
Grabの利用はとても便利でした。混雑はしていたものの、ドライバーとアプリ内でチャットや電話ができたので、お互いの位置をスムーズに確認できました。マレーシアの方々は英語が堪能で、その点でも非常に助かりました。移動中、親切なドライバーさんがマレーシアの文化について教えてくれ、降車時にチップを渡そうとしたところ、「そのお金でマレーシアを楽しんで!」と言って受け取らず、心温まる瞬間でした。後で知ったのですが、マレーシアはチップ制ではないそうです。それでも、その優しさに触れることで、マレーシアの人々の温かさを感じました。
車窓から見える景色や道路が非常に清潔だったことも印象的でした。タイから入国したばかりだったので、その違いが際立って感じられました。地元の食堂では、システムが分からず戸惑っている私に店員さんが丁寧に対応してくれ、適度な距離感を保ちながらも親切で心地よいサービスを受けられました。その距離感は、インドで人々に囲まれることが多かった経験とはまた異なり、少し寂しくもありつつ、とてもリラックスできるものでした。さらに、子どもたちが笑顔で手を振ってくれる姿には胸が温まりました。すっかりマレーシアの魅力に引き込まれてしまいましたが、唯一気になったのは「雷」です。
マレーシアが雷の多い国であることを知らなかったので驚きました。滞在中に一度、非常に激しい雷雨に遭遇しました。実は私、雷が昔から苦手で、幼少期から恐怖心を抱いているため、日常的な雷には少々戸惑います。現地の方々はすっかり慣れていて、「予測できないものだから気にしても仕方がない」と受け流しているようでした。季節によって雷の頻度が多少変わるそうですが、それでも年間200日以上雷が鳴ると聞くと、少し悩んでしまいますね。
食文化も非常に興味深いものでした。マレーシアではイスラム教が主流のため、豚肉やアルコールを避けるハラル文化が根付いています。日本でもハラルフードが注目されるようになり、東京でも専門店が増えてきていますね。私自身、ハラルフードは割と昔からいただいており、タイにいる時でさえハラルフードをよく買っていました。ハラルフードは血抜きが徹底されており、ヘルシーです。
また、言語にも興味を持ちました。タイ語は難しくてなかなか覚えられませんが、マレー語は英語に近い発音が多く、親しみやすく感じました。インドではヒンディー語は比較的覚えやすかったのですが、南インドのタミル語やマラヤーラム語は難しく、スリランカのシンハラ語は覚えやすいなど、自分なりの得意不得意があるようです。
今回のマレーシア滞在を通して、日本人がマレーシアを好きになる理由を改めて実感しました。人々の優しさに触れ、心が洗われるような体験でした。
