前立腺と肥大
解明されていなこともままあり、男性ホルモンの高低によっても左右されるという男性特有の臓器「前立腺」。膀胱に密接しており、男性の生殖機能に深い関係があります。尿道と射精管(精液がとおる管)は、前立腺の中で合流します。前立腺疾患では「前立腺肥大症」と「前立腺がん」が多いと言われています。
”前立腺肥大症”においては、50代で20〜30%、60代で60〜70%、80代になると90%以上の確率が出ています。
症状
1st stage
- トイレへ行く回数が増える
- 排尿の勢いがなくなる
2nd stage
- おしっこがなかなか出ない
- 力まないと出ない
- 切れが悪い
- 残尿感
3rd stage
- トイレの回数が増える
- 1回の排尿にかなり時間を要する
↓
病状が進行するとやがて尿が出なくなる
前立腺肥大症の原因
西洋医学上での原因ははっきりとわかっていませんが、男性ホルモンのバランスが崩れることによるものとされています。
またそれだけではなく、メタボリックシンドロームの原因となる肥満や高血圧、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)といった生活習慣病及び成人病が懸念されています。欧米食によって年々前立腺疾患は増加していると言われています。
治療法
◾️薬物療法
・前立腺や膀胱、尿道といった排尿機能に関係する器官の筋肉の緊張を和らげる効果を持つ薬
→おしっこの出を良くするが前立腺肥大は小さくならない。副作用としてめまい・立ちくらみ・精嚢や精管の機能が低下し、射精障害が起きやすくなる。
・男性ホルモンを抑え、前立全肥大を時間をかけて小さくしていく薬
→テストステロンの生成が抑えられてしまうので性機能障害が出る。種類によっては男性ホルモンが下げられてしまうので、胸の膨らみなどが出てくる。
漢方薬
→自分の体質・体調などによって処方されるが、漢方医によっても見方が違う。比較的早い段階であるなら効果も見られやすいが、時間が経過していると効果がわかるまでに時間を要する。→前立腺マッサージも同様です
◾️手術
内視鏡(メス・レーザーで肥大を切除)
開腹手術(重度の場合はこの処置が取られる)
◾️生活習慣の見直しなど
- 定期的な運動
- 食事の量・時間・バランス
- 水分補給
- アルコール・カフェイン摂取の制限
- 禁煙
東洋医学的な考え
内臓全般・血液・自律神経・気、血、水のバランス・血の流れ、代謝、脈などを細かく見て、一人一人の体質を見極めることから始める。ただし即効性はないと思われる。日本人はすでに西洋医学よりの考え方に偏っているので理解がなかなかできない人が多いと思いますが心身一如の考えというのが根底にあります。